ホームページの先輩社員の1日が嘘だらけ

ネットでわが社のホームページを見ると嘘八百の戯言ばかりを書いていて吐き気がします。特に先輩社員紹介の1日の業務スケジュールがヒドイですね。今日は18時に終業してアフター5を満喫~♬なんて書いているわけで…オマエ喧嘩うってんのか!と思います。

どうせなら、ホームページ風に今の業務スケジュールを書いてやろうと思います。

先輩社員紹介♬私の業務スケジュール(定時以降)

午後5時30分、業務上の定時がやってきました

派遣のお姉さんや一般職の社員さんは早々に職場を去っていきます。

私?もちろん帰ることなんてできませんよ♬たとえ体調が悪くても帰ることはできません。帰ったとしても次の日にヒドイことになります。

この時間に帰宅できるのは特権階級の人間だけです。私たち下民はこれからが本業開始ですよ♪

さあ、残業がんばるぞ~!

午後7時00分、少し疲れてくる時間です

正確には疲れるというより腹が減ってくる時間帯です。夕食を食べる休憩時間?そんなものはありませんよ♪

私が新入社員の頃に「皆さんはどこかで夕食休憩でも取られるんですか?」なんて聞いてしまい、「そんなもんあるわけねぇだろ!」と冷笑されてバカにされてしまいました。

夕食をまともに食べられるのは特権階級の人間だけです。私たち下民はコッソリと忍ばせておいたスナックやジュースをコソコソと隠れて食べて飢えをしのぎます。なんら楽しくない夕食です。夕食というよりエネルギー補給です。私たちは機械のようにただただエネルギーを補給して働き続けているだけなのです。

中途半端にカロリーの高いスナックをかきこむので健康にはよくありません。実際、この早食い夕食のせいでかなり太りましたしね。

午後9時00分、外は暗くなりヤル気が削がれやすい時間です

世の中のサラリーマンは既に帰宅して家族と過ごしたり自由な時間を楽しんでいるでしょう。私たちは社畜なのでまだまだ働きますよ♬

部長クラスの人間が部下に仕事を押し付けて先に帰るのもこの時間帯です。板挟みの課長や係長って大変ですね。まあ、人間ではないので仕方ありません。カチョウ、カカリチョウという動物ですから。社畜なんてそんなものです。

この時間あたりから気持ちがハイになってきて逆に疲れを感じにくくなってきます。マラソンをしているときに途中で気持ちが昂るランナーズハイと同じ現象です。まだまだ全力で業務を処理してやるぞ~と気合が湧いてきます。残業代?そんなものはありません。タイムカード?ずいぶんと早くに切りましたので見かけ上は帰宅したことになっています。

各自が勝手に進んで業務に取り組んでいるだけなのでサービス残業ではありません。上司も仕方なく見て見ぬふりをしているんですよ♪

午後11時00分、生きている意味がわからなくなってくる時間です

仮にこの時間に業務を切り上げたところで、帰ってからの睡眠時間はロクに確保できません。帰ってから即寝したとしても睡眠時間が足りないっておかしいですよね。

でも、社畜なんてそんなものです。この時間はハイな気持ちもおさまってきますので、途端にネガティブな気持ちでいっぱいになります。

なんのために生まれてなんのために生きるのか?アンパンマンソングのような哲学的な疑問が湧いてくるのもこの時間あたりです。こんな生活を長く続けていたら、どこかで過労死するかもしれない。そう思いつつも終わらない業務を続けます。

午前1時00分、誰かに殺してほしくなる時間帯です

この時間くらいまで働くようになると、もう気持ちが完全にブルーになっています。思考能力の低下もかなり実感できるようになります。パフォーマンスは日中の半分くらいになっていそうです。

もちろん、この時間では終電はありませんので、各自がクルマやタクシーで帰宅するしかありません。会社に泊まるのはなぜか許されません。必ず会社からは離れないといけない決まりです。まあ、会社も勝手に寝泊まられてそのまま過労死されては嫌でしょう。従業員からすればこのまま職場で睡眠時間を確保したいんですけどね。

帰りの車でラジオをつけると、深夜番組らしきローカルラジオばかりしかなく気が滅入ります。深夜ラジオのテンションは疲れた体にはこたえます。

先輩や同僚の中には、こんな時間まで働くのが普通と思っている人も多いので覚悟が必要です。ここまで働いて周りから感謝されるのならまだマシですが、現実は罵倒されますからね。

罵倒され続けるために明日も命を削って働きましょう♬

………

書いていて鬱になりそうなのでこれくらいにしておこうと思います。ホームページの新入社員紹介も、これくらい書いておけば良いと思います。だって現実なのですから。どこかの会社では深夜2時まで働く先輩社員スケジュールをホームページに載せて炎上していましたが、事実なので仕方ないですって。

むしろ正直な会社だと評価したいくらいです。一番タチが悪いのはわが社みたいにキレイごとばかりをホームページに載せてナチュラルに学生をだますような会社です。私も見事にだまされました。本当の業務スケジュールを載せてくれていたのならば、きっと他に内定をもらっていた企業に行っていたかもしれません。

いや、あるいはそれでもコッチにきたかもしれません。学生時代は世の中をなめてました。深夜1時?全然アリだよ~などと意識を高くもっていたものです。世間一般でよく言われていることですが、ツライのは決して労働時間ではないんです。労働時間なんてむしろ表面的なもので、何よりツライのはがんばってもがんばっても罵倒され続ける人間関係にあります。徹夜した挙句に罵倒され続けた日なんてもはやすべてを投げ出して逃げたくなります、本当に。

たまにニュースで誰かが過労死した原因追求なんて特集をやっていますが、本当にツライのは労働時間よりもパワハラだと思います。仮に最高の人間関係の職場なんてのがあったとしたら、少々の無理をしてもがんばれるでしょう。しかし現実はクソ長い労働時間と比例して人間関係もクソな場合が多いので、相乗効果で精神をもっていかれます。

わが社の実情を知らずに選考試験をがんばっている学生さんがホントかわいそうだ。同期の間では「あのときにあっちの会社に行っていればよかったな~」と愚痴る人がめずらしくありません。学生を騙してまで会社は何がしたいんでしょうね。まあ、騙して優秀な学生を取り込みボロ雑巾のごとく使い倒すからこそ企業が成長しているので、企業の姿としては間違っていないでしょうね。

ホント精神的にいつか壊れそう、マジで。

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