転職活動のために嘘をつき続け、ようやく面接を通過する

平日の休みが確保できないと言いつつも、転職活動は無情に進んでいきます。

次から次へと求人票の案内がきては、良さそうな求人票に片っ端から応募しています。書類選考には相変わらず落ち続けますが、それでも面接に進むことができるのも多くなってきました。

そのたびに平日に休みを取らないといけないのですが、もう私は吹っ切れました。

もう、親が鬱状態になって介護が必要になりましたと嘘をついて延々と休んでいます。もちろん、尋問や引き留めに合いますが、そこは割り切って休むようになりました。挽回するのに休日出勤をすることもありますが、面接のある平日はもう何が何でも休みます。

ここ最近、気づいたことがあります。

それは、転職活動は結局のところ自分との闘いなんだなということです。

私は心のどこかで穏便に転職活動を済ませて転職したいと思っていました。しかし、それって幻想なんです。転職活動をする時点で大なり小なり職場には迷惑をかけるものですし、職場の上司からすれば自身の査定にも響きますので部下に転職なんてして欲しくないでしょう。

「穏便に転職をする」なんてのが間違っていたのです。

転職活動のうわさが立っても気にしない

あまりにも平日の休みが多すぎるので、いつしか職場では「アイツの親がヤバイらしい」「アイツ、もしかして転職活動でもしてるんじゃねえか」などとうわさが立つようになりました。

まあ、休んでいる頻度からすれば否応に目立ちますので仕方がありません。

これに関しても、とにかく親の介護で疲弊して私自身も鬱状態かのごとく振る舞いました。

とりあえず、行けるところまではこの調子でいこうかと思います。

同僚の中には探りを入れてくる先輩もおりますが、もちろんそんな人間に情報を漏らすことはしません。ああいった人種は、同情を誘ってくる風に見せかけて情報をかすめ取っていこうとします。もう、職場での甘い言葉には一切の耳を貸しません。全員が敵だと思って働いています。

さっさと転職活動を終わらせてこの職場ともおさらばです。

初めて面接選考を突破する

そんな嘘をついて面接を受け続ける日々の中、ようやく手ごたえのある面接にめぐり会えました。

面接官の反応も上々で、こちらの言い分はすべて聞いてくれる上に条件も悪くありません。

面接の開始から終わりまですべてがスムーズに終わりました。これまでに何社も受けてきましたが、一番の手ごたえを感じています。加えてこの会社、今まで受けた会社の中で唯一、面接日を土曜日に設定してくれたのです。それゆえ、土曜日に面接を受けるのがこんなにも楽なことなのかと知らしめてくれた企業でもあります。

企業規模に関しては、正直なところ零細といっても過言ではない規模です。数えるくらいしか従業員はおりません。しかし、業界内では長年の信頼を築き上げている会社であり、少人数ながらも実力はある会社です。業界の縁の下の力持ちといったところでしょうか。

エージェントというのは往々にしてニッチな会社へ転職させようとするものですが、まさにその典型例とも言える会社です。

面接を受けた翌日、あっけなく「選考通過」の連絡をいただきました。

選考に落ちた際は延々と結果報告を待たされたのに対して、選考通過は早いものですね。すぐさまエージェントより次の面接の案内がやってきました。

しかも、中身を確認してみると次が最終面接とのこと。

なかなか良い調子に事が進んでいます。

ぜひともこれはモノにしたいところです。

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