転職エージェントに登録してからしばらくして、エージェントから非公開求人の一覧が送られてきました。
一目みて思ったのは、公開求人やスカウトメールの非公開求人とは中身が全然違います。見たこともないような会社や大手企業の子会社が多い印象を受けますが、いずれも他では見つけられないような会社ばかりです。
また、大手企業の求人も入っているのですが、その会社のホームページを確認したら中途入社の募集を行っていないと表示されている会社です。ホームページで中途入社の募集をおこなっていなくても、転職エージェントの非公開求人では行っていることがあるんですね。これは勉強になりました。
エージェントからの求人票は公開求人に比べて情報が多くて有益です。ようやく、本格的に転職活動が始まったんだなと思いました。こんなことなら最初から転職エージェントに登録しとけばよかったです。
ただ、求人票にはひと通り目を通したのですが、その先をなかなか選ぶことができない自分がいます。ここにきて少しビビっています。加えて、1週間も経つと次の非公開求人票一覧が送られてきますので、思ったよりも早いペースで次々に非公開求人票に目を通すことになります。
結局、転職エージェントに登録してから数週間が経過してからようやく、初めての非公開求人に応募をしました。
応募するのは今の職種とはまったく違う職種です。社会人生活を経験した今の視点から考えたときに、もっと自分が興味が持てることを仕事にしよう。そう思って選びました。
非公開求人に応募すると、エージェントから連絡があって励ましを受けました。エージェントも仕事をしているだけなのですが、転職者にとってこまめな連絡はありがたいです。それを煩わしいと思う人もいるかもしれませんが、何も経験の私にはありがたい限りです。
応募を確定すると、なんともいえない爽快感がやってきました。これまでのモヤモヤが晴れて希望があふれてきました。内定どころか、まだ書類選考の結果すらわからない状態ですが、早くも内定したかのような気分です。
何度も求人票を読み直し、自身の履歴書や職務経歴書を再チェックし、あれやこれやと妄想にふけります。後からみれば完全に「挫折を知らない者のおごり」だったとわかるのですが、そのときは無駄な自信に満ち溢れていました。
仕事に関しても、非公開求人に応募した翌日から気持ちに変化がありました。実際に転職活動が本格的に始まったからでしょうか?集中力が低下すると思いきや、逆に仕事に集中できます。
選考は勝手に進んでいくのだから、後は待っているだけで自動的に将来への道が開いていく。そう思うだけでとても気持ちが晴れやかになり、無駄な気苦労がなくなったのです。
あっさりと落ちた書類選考
スッキリとした気持ちで仕事に取り組めるようになってから2週間ほどして、エージェントよりメールで書類選考の結果がきました。
ハイハイ、書類選考ぐらいは余裕で通過でしょ。そんな気持ちで選考結果のメールを開きました。
「今回は残念ながら書類見送りとなりました」
いろいろと書いてありましたが、その言葉だけが頭に入ってきました。「残念」「書類見送り」。何これ?書類見送りって落ちたこと?なんで?これで選考終わり?
頭の中が混乱します。変に自信があっただけに、しばらく放心状態となりました。不幸中の幸いは、そのメールを確認したのが仕事中ではなくて帰宅後だったことです。こんなのを仕事中に見ていたらヤバかったと思います。それほど気持ちが動転していて冷静さを保てません。
「先方としましては、〇〇系の職種なら可能性があるとのコメントを人事部ベースでいただいておりますが、ご興味のほどはいかがでしょうか?」
最後にこんな言葉が書いてありましたが、もはや返信する気力すら湧きませんでした。しかも、〇〇系って今の職種じゃねえか。
あれだけ念入りに履歴書と職務経歴書を考え、何度も何度も落ち度がないことを確認したのに落ちた。その事実を受け止められないでいます。選考に落ちること自体は学生時代の就職活動で嫌になるほど経験しています。しかし、転職活動での選考落ちは何か違ったショックを受けます。未来が一瞬にして閉ざされ、目の前が真っ暗になるような絶望感がこみ上げてきます。
「もう明日、仕事に行きたくない」
しばらくしから、その思いだけが頭にうかびました。何もかもが嫌になり、すぐさまふて寝したくなりました。しかし、ふて寝してしまうとすぐに「明日」がやってきてしまうので躊躇します。気持ちを落ち着かせなければいけない。わかっていてもできません。
次の日からの業務は苦痛しかありませんでした。無気力感、どうしようもない圧倒的な無気力感です。気持ちはイライラし、いつものように誰かに理不尽に怒鳴られても気持ちを静めることに必死です。
「もう、コイツを殴って退職しようかな」
そんな気持ちも湧いてくるわで、情緒不安定も甚だしい状態です。誰か助けてくれと心の底から思いました。