配置転換?それってリストラだろ?

ここ数年、大企業を中心に「配置転換」を建前にしたリストラが盛況です。

何十年も経理や事務をやってきた人間を技術職に配置転換したり、あるいは逆に技術職をやってきた人間を営業職に配置転換したり。入社後数年の若者ならまだしも、何十年も同じ仕事をやってきた人間がそんな未経験の仕事に対応できるかっつーの。どうみても都合の良いリストラです。

大企業に入社して散々こき使われた挙句、リストラまがいの配置転換で邪魔もの扱いを受ける。散々な人生です。入社した頃は「大企業に入って安泰」って思っていたでしょうに。大企業はこれがあるから安心できないんです。かといって中小企業だと倒産リスクが半端ないですし、いったいどこに勤めれば安泰なんでしょうね。やっぱり公務員でしょうか。つくづくサラリーマンに安息な地はないんだなと思い知らされます。

 

企業の寿命は30年と言われていますが、最近は従業員を犠牲にすることで生きながらえる企業が多いように思います。それは配置転換を利用したリストラであったりサービス残業に代表される労働力の詐取であったり、あるいは以前から大人気の派遣切り、雇い止めなんてのもありますね。

資本主義の宿命でしょうか、最近の大企業は海外に負けないぐらいの残酷さです。これが日本が目指したグローバル化というやつですか?

あるいは、寿命を迎えても癒着によって延々と生き続ける企業も増えています。俗にいうゾンビ企業ってやつですね。ゾンビ企業どもが死のうが生きようがどうでも良いですが、貴重な税金がつぎ込まれていくのを見るのは耐えられません。

従業員を酷使する企業やゾンビ企業が蔓延り、まともな企業が減ってきているのは、やはり日本が衰退している証拠なのでしょうか?

ゾンビ企業

ゾンビ企業(ゾンビきぎょう、あるいはゾンビ会社、英語: Zombie company)とは、経営が破綻しているにもかかわらず、銀行や政府機関の支援によって存続している企業・会社のことである。

(出典:Wikipedia「ゾンビ企業」

配置転換された人材こそ粘ってほしい

私はリストラまがいの配置転換させられた社員こそがんばってほしいと思うんですよ。

もちろん、仕事をがんばってほしいとは思いますが、それはどうせ無理でしょ。それなので、延々と会社にしがみついてほしいのです。

会社は「耐えられなくなって勝手に辞めてくれるだろう」と高を括っているからこそ無理な配置転換をするのです。そこで誰も辞めることなく、会社としての労働効率が下がるようなことになれば、会社はきっと別の手立てを打たないといけないでしょう。そこまでぜひとも粘ってもらいたいものです。

まあでも、現実はパワハラまがいの追い出しを行うので無理でしょうね。無理な配置転換をするような時点で情のある会社ではありません。転換先の社員と一丸になって会社から追い出そうとするでしょう。

でも、追い出す側の人間も複雑です。だって、いつ自分がリストラされる側に回されるかわかりません。気が気じゃないでしょう。

そんな会社で愛社精神なんてのが育つことなどあり得ず、それどころか社内がギクシャクしてきます。嫌な世の中になったものです。

リストラされた社員はどこに行く?

いくら転職活動が活発になった現代とはいえ、さすがに45歳以上の転職は簡単ではありません。

大企業からリストラされた人たちってどこに行くんでしょうね。

まあ、大半は清掃業やタクシーの運転手、介護職あたりでしょうか。最終的には行きつくところに行きつくとは思うのですが、あまり知られていないのが実情です。

私の知っている範囲では、大企業の追い出し部屋でリストラされた人は今はバスの運転手をしています。予想通りと言いましょうか、やはり同レベルの再就職は難しかったみたいです。

そう考えると、やはり少々のパワハラを受けたところで大企業にしがみついた方が良いのではと思います。そんなの耐えられない!って辞めたところで地獄なんですから

あるいは、国はそろそろ配置転換によるリストラはパワハラとして規制するべきでしょう。日本は正社員を簡単にクビにはできないとはいえ、リストラまがいの配置転換によって実質クビにできるなんて裏技があってはいけません。

だってそれって、正社員は簡単にクビにできないがゆえに日本の雇用流動性は低いのに、雇用流動性が低い状態でクビが切れるってことでしょ?それをやっちゃうと労働者側だけ不利益を被ります。それならばいっそのこど、簡単にクビを切られる代わりに雇用の流動性を上げてもらった方がまだマシです。

今のままだと、身動きの取れない中高年が世の中に放出されるだけです。どこかで歪が爆発すると思うんですよね。