理系職種から文系職種へ挑戦する

面接官との意見の食い違いにより、午前中に受けた面接は確実に落ちたと思われます。おまけにお気に入りの傘まで忘れてくる始末で、本当に踏んだり蹴ったりです。

あんな面接官だと事前に知っていたら、貴重な平日を使うことはしなかったと思いますが、まあ考えても後の祭りですね。切り替えていくしかありません。

また、午前に受けた会社を出て電車に乗り込むと、結構な時間が過ぎていたことに気づきました。おそらく、このまま午後に受ける会社に直行してもギリギリの時間です。これは悠長に昼飯を食べることはできないと思いましたので、乗り換えのタイミングでカツオおにぎりを1つだけ買っておきました。

当初の予定では、午後の面接は十分に余裕をもって設定していたのですが、それもこれも午前中の会社が元凶です。サプライズの筆記試験さえなければ、もう少し余裕をもって行動できたと思います。それどころか、午後の面接は向こう方からの提案で少し遅めに設定されていたのですが、あと少しでも早くに設定されていたらアウトでした。

とはいえ、私鉄とJRの乗り継ぎが思いのほかスムーズに行きましたので、最寄り駅には面接開始の20分前には到着することができました。いつものように会社へのルートだけは確認した後、買っておいたおにぎりを食べて休憩しました。

ちょうどランチタイムでしたので、周りには昼休憩のサラリーマンであふれていました。私もいつか、転職活動を終えてゆったりと昼休憩を取ってみたいものです。

おにぎりを食べ終えてしばらくすると定刻前になりましたので、会社の受付に行きました。今回の会社は受付に人はおらず、インターフォンだけが置かれていました。インターフォン横には呼び出しの内線番号が書かれていましたので、そちらの番号にかけては面接に来たことを伝えました。

今回は新人?と思しき若い人事の人がやってきました。今まで会った中では一番頼りなく、仕事慣れしていない感がアリアリと出ています。いつものように社交辞令を軽く済ませると、早速面接室へと連れていかれました。

面接会場には人事部の人が1人、担当部署の人が1人おりました。そして、面接室につくや否や若い人事の人はそそくさに部屋を出ていってしまいました。なるほど、ここまでが新人の彼の役目で、ここからが目の前にいる人事の人の仕事なのでしょう。

ようやく、異業種の面接がスタートしました。

まず聞かれましたのが、現在の職種と仕事内容です。もちろん、想定の範囲内の質問です。ただし、今回は異業種の人にもわかりやすいように専門用語は使わず、極力誰でもわかるように心がけました。

が…どうも先方への受けはイマイチでした。どんなに詳しく説明しても、頭の上に「?」が見えます。まあしかし、私が逆に異業種の仕事内容をズラズラと説明されたところで同じ反応をするでしょう。この反応もある程度は想定の範囲内です。

またしても異業種志望に食らいつく面接官

仕事内容の説明がひと通り終わると、次は志望職種に関する質問を受けました。

「なぜこの職種なのか?」「今の職種から変えようと思ったのはなぜか?」

この質問に関しては「自分のスキルや適性を考えた末、新しい可能性を見つけたかった」といった内容をそれらしく伝えました。また、志望職種に役立つ資格もいくつか持っていましたので、その資格を取得した経緯や、未経験からでも1から頑張って勉強する意欲を伝えました。

ところが、この質問に答えた面接官の反応はまたしてもイマイチでした。どうもかみ合いません。そして、面接から次のような言葉をいただきました。

「これまでずっと〇〇職をされてきたのなら、〇〇職の仕事の方が良いんじゃないですか?」

えっと…やはり回答が悪かったのでしょうか。あるいは、本心からそう言っているのでしょうか。あまりにネガティブな面接官からの提案に、少し心がモヤモヤとしてきます。

午前中の面接官のときも同じことを思いましたが、そういった提案をするときに、なぜ理由を述べないんでしょう。理由がわからないとこちらとしては回答のしようがありません。

「〇〇が〇〇だと思うので、今の職種の方が良いのではないでしょうか?」

このように言ってくれるだけで良いのです。それなら私も理解できますし、場合によっては納得するでしょう。「ずっと〇〇職をしてきたのなら、次も〇〇職の方がいいんじゃない」と言われたところで「そうですか…」としか言えません。

もちろん、回答としては志望理由につなげて無難に答えはしましたが、どうも煮え切りません。

まあでも、午前中の面接官のように「まったく理解できない」と言われないだけまだマシでしょうか。あれは本当にひどかった。

やっぱり職種が違うと無理なのかもしれない

しかしながら、面接開始から今に至るまでどうも会話がギクシャクとして成り立ちません。

なんといいましょうか「この人たちとは根本的に人種が違う」といった印象を受けるのです。やはり、ある程度離れた異業種となると世界が違いすぎるのかもしれません。

理系と文系、技術職と営業職が別物であるように、世の中には価値観が違いすぎると話が成り立たなくなるのでしょうか。ただ、同じ日本語を話す人種ですので個人的にはそんなに差があるとは思っていなかったのですが。

結局、ものすごく消化不良な気持ちのまま面接はあっけなく終了してしまいました。会社を出てからしばらく、なんでこうなってしまったのか頭の中を整理しました。

いろいろと考えた末に行きついた結論。それは、私自身が今の仕事に染まりすぎているのかもしれないと気づきました。営業職なら営業職、技術職なら技術職、事務職なら事務職でしょうか。他の職種に挑戦するにしても、限度があるのかなと思いました。

ちなみに私ですが、職種で言えば技術職になります。そして今回の職種は事務職。根本的に人種が違うのか、まったくかみ合いませんでした。とりあえず、自宅に帰ってきた途端にものすごい疲労感に襲われました。やはり、同日に2社を受けるのはかなりの負担になります。

そして、前泊までして受けた2社ですが、予想通りの選考落ちの連絡をもらいました。午前午後共に、落ちた理由は「求める人材像にフィットしなかった」からだそうです。午後はまだしも、午前なんて無理も良いところです。

今回の2社の面接はいろいろと良い勉強になりました。

もしかしたら私は夢見がちな理想だけで仕事を選んでいないか?多職種を受けるにしても「隣の芝生は青く見える」だけではないのか?

そういったことを考えさせられる1日でした。

しかしこれで、面接はストレートで3社落ちました。1次面接がまったく突破できません。

つくづく、転職活動は難しいなと思い知らされました。精神的にかなり堪えます。

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